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<アスベスト除去と解体工事の注意点②>

アスベスト除去と解体工事の注意点の2番目は、「安すぎる業者には絶対に発注しないでください!」ということです。

先日、東京都内の不動産会社からアスベスト除去と解体工事の見積もり依頼がありました。鉄骨造3階建ての建物で、クリソタイルとクロシドライトというレベル1の吹付けアスベストが使われている物件です。

当サイトの専門調査員が現地調査した結果、天井と壁にびっしりとアスベストの含有が確認されました。そして当サイトからご提出したお見積もり費用は、アスベスト除去費用と解体費用全部合わせて、830万円でした。

毎度なのですが、これは「まっとうな適正価格」です。アスベスト業者と解体業者を分離し、中間マージンがカットされた理想的な形態です。この形態から算出された見積もりですから、間違いなくお得な適正価格になっているのです。

しかしながら、その不動産会社の担当の方から信じられない言葉が出てきたのです。

「全部合わせて400万円でやってくれる解体業者さんが出ました」・・・と。

全部合わせて当方より半分以下の工事費用で請け負う解体業者がいると言われるのです。

わが耳を疑いましたが、実はこれはさほど珍しい事ではないのです。これは紛れもなく、「アスベスト違法解体」です。

なぜなら、当方の算出では、産業廃棄物の処理費用だけでも100万円近くの費用が掛かるのです。アスベストもびっしりと使われており、それらの除去や解体をすれば、400万円で出来るはずがないことは明白です。

ですから、「違法解体」なのです。

当サイトの施工例をご覧いただければ明白なように、吹付けアスベスト(レベル1)の場合、飛散しないように厳重に床と壁を養生しなければなりません。

そのため、手間と費用が掛かることは否めないわけです。保護着なども全て「特別管理産業廃棄物」として処分しなければなりません。

ですから、違法解体の場合は、このような養生の手間を省いたり、特別管理産業廃棄物として処理しなかったりして費用を浮かせるわけです。

最悪の場合は役所に届け出をせず、闇で解体するケースさえあります。

その結果、当サイトの新着情報で掲載したようなアスベスト違法解体が発生するのです。
2011年12月1日:仙台市により市内の「アスベスト解体工事」が中止されました

しかも今回の案件は、JRの駅から近く、民家が隣接している地域なのです。アスベストが飛散してしまったら、周辺住民の方々に取り返しのつかない被害が及んでしまうのです!

当サイトとしては、このような事情をこと細かく書面にまとめご報告いたしました。

もしこのような違法アスベスト解体が実施された場合、施主であるあなたにも発注者責任が問われ、罰則が課せられますので十二分にご注意下さい。

 

「吹付けアスベストの施工例」はこちら>>

「アスベスト工事の注意点」はこちら>>

 

 

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